近年、長期優良住宅の普及が進んでおり年間の新築住宅の中で長期優良住宅が占める割合が増加しています。
その背景にはさまざまな暮らしのメリットや政府の支援等があります。
そんな人気が高まる長期優良住宅についてまとめてみます。
「長期優良優宅」ってどんな家?
長期間にわたって良好な状態で使用するために設計・建設された優良な住宅のことで、
長く安心・快適に住み続けられるように設計されています。
長期優良住宅認定制度
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき認定するもので、平成21年より新築でスタートしました。
平成28年からは既存住宅の増築・改築を対象とした認定も開始しました。
各年度の認定実績と推移をグラフで見てみます。
長期優良住宅の認定を受けるためには、着工前に必要書類を作成し所管行政庁に申請する必要があります。
おおまかな認定基準は下記の通りです。
新築の戸建て住宅における、長期優良住宅の認定を受けるための詳しい基準は以下のとおりです。
長期優良住宅(新築)の認定を行けた住宅は、補助金や住宅ローン金利の引き下げなどを受けることができます。
●所得税(住宅ローン減税)限度額の引き上げ ~2024年12月31日までに入居した場合~
控除対象借入限度額:4500万円
※子育て世帯または若者夫婦世帯の場合(※1):5000万円
※1 夫婦いずれかが40歳未満の世帯または19歳未満の子を有する世帯
控除率:0.7% 期間:最大13年間
2024年1月から、住宅ローン減税を受けるには省エネ基準に適合する必要があります。
申請時には省エネ基準以上適合の証明書が必要になります。
●所得税[投資型減税](※1) ~2025年12月31日までに入居した場合~
標準的な性能強化費用相当額の10%をその年の所得税額から控除 上限:650万円
※1住宅ローンを使わずに現金で長期優良住宅を建てた場合に受けられる減税
注意:住宅ローン減税と投資型減税は、いずれかの選択適用(併用不可)
●登録免許税の税率引き下げ ~2027年3月31日までに新築された住宅~
保存登記:0.15%➡0.1%
移転登記(戸建て):0.3%➡0.2%
●不動産取得税 控除額の増額 ~2026年3月31日までに新築された住宅~
1200万円➡1300万円
●固定資産税の減税(1/2減税)の期間延長 ~2026年3月31日までに新築された住宅~
戸建て:3年➡5年
●フラット35S(金利Aプラン)及び維持保全型
フラット35の借入金利を当初5年間、年0.75%引き下げ
●フラット35子育てプラス
借入金利を当初5年間、子どもの人数に応じて引き下げ
若夫婦世帯または18歳未満の子ども1人の場合:年0.25%
子ども2人の場合:年0.5%
子ども3人の場合:年0.75%
●フラット50
返済期間の上限が50年間。住宅売却の際、購入者へローン返済の引継ぎが可能。
長期優良住宅は耐震性が求められます。
所定の確認資料を提出することで、地震保険料の割引を受けることが出来ます。
●耐震等級割引
品確法に基づく耐震等級を満たしている建物であること。
《割引率》 耐震等級1:10%
耐震等級2:30%
耐震等級3:50%
●免震建築物割引
品確法に基づく免震建築物であること。
《割引率》 50%
●長期優良住宅:1戸につき100万円
※若夫婦世帯または18歳未満の子を有する世帯が対象。国の支援事業
長期優良住宅の認定を受けるためには、工事着工前に所管行政庁へ申請する必要があります。
申請手続きは施工業者が代理で行うこともできます。
工事が完了したら、原則として認定を受けた計画に基づいて工事が完了した旨の報告が必要です。
申請時に作成した「維持保全計画」に従って計画的に点検を実施し、必要に応じて調査・修繕・改良を
行うことが必要になります。さらにその内容の記録を作成し保存することが求められます。
長期優良住宅は、長期にわたり安全かつ快適に住むことを目的とする住宅です。
手間をかけてでも申請した方が、それ以上にメリットが大きいのが長期優良住宅認定制度です。
★税の特例措置や補助金制度でお得
★外気の影響を受けにくいため、快適な生活を送れる(冬場のヒートショック等)
★耐久性が高くメンテナンス記録がしっかり残るため、資産価値が落ちにくく売却時にも有利
★省エネにも配慮されていて、環境問題へも貢献
家づくりは建てて終わりではありません。
何十年も暮らすことを考えると長期優良住宅が安心です。
時間やコストが一般住宅に比べると増えますが、長期的にみるとメリットはたくさんあります。
ただ基準を満たすだけでなく、暮らしやすい工夫やアイディアの提案も必要です。
弊社としてはお客様1人1人の生活状況からさまざまなご提案をし、ライフスタイルに合った
住宅の提供を積極的に取り組み致します。